TAMA〜ドラマーのニーズに新しい発想と機構で挑戦〜


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2004年にTAMAから誕生した新商品「Cobra Clutch」は、ハイハットスタンドの横に置き、ツインペダル(ツーバス)プレイ時、ワンタッチのヒール操作でハイハットをロックできるアタッチメントです。

ツインペダルを商品化した時から「ツインペダルを踏みながらハイハットをプレイできる商品が欲しい」というドラマーの声があり、商品企画の出発点はこの市場のニーズにまでさかのぼることができると言えます。

Drop Clutchという特殊なハイハットクラッチは存在しましたが、ハイハットをクローズにする為には手でレバーを操作しなければならず、演奏中に使う実用性には欠けていました。また、クローズした状態は単純にトップシンバルを落としただけで、クローズした時のサウンドもコントロール出来ませんでした。

これらの課題をふまえ、多くのドラマーのニーズに応えるためにスタートしたのがCobra Clutchの開発です。

「ツインペダルと組み合わせたときハイハットの開閉を自在に選択できる商品を作る」というコンセプトをもとに、まず、どういう形態が必要とされるのかという観点から検討し、以下を商品が満たすべき要件としました。

  • 操作が簡単で、演奏中に違和感なくできるものであること。
  • ロック操作により、ハイハットの音がならないこと。
  • クローズしたときのサウンドが調節できること。
  • ロック操作によってばらつくことなく、調節したサウンドが常に再現できること。
  • ハイハットの調節機能(ペダルの高さ調節、ティルト調節)に対応できること。

(初期の試作品)

楽器という製品の特性から、演奏中における操作性の問題も重要な位置を占めます。

「ロックする操作をどこでやるか」という最初の問題に対しては、ドラマーがよくリズムを取るためにカラ踏みしているカカトに注目しました。カラ踏みしているその動きを少し変えるだけで操作ができれば違和感のない操作が可能ではないかという発想です。また、カカトで操作できれば、ハイハットをつま先でクローズしたままロックできるので、ロックしたときにハイハットの音はなりません。

カカトにより操作されるプレートの位置や形状は、実際にドラマーの方に操作していただきながら、試行錯誤を繰り返し決めました。微妙なニュアンスを必要とするので、ドラマーの感覚を大事にしながら、作り上げていきました。


ペダルを押さえる箇所
リンク

商品の企画・発想を実際の形にしていく過程では、さまざまな部分の機構を検討し、設計・試作を繰り返しました。

Cobra Clutchという商品ひとつにおいても、次のような構造的な工夫が盛り込まれています。

  • ロック機構は、操作部から可動部への力の伝達手段としてリンクを用い、そのリンクのデッドポイントを利用することで可動部が常に定位置でロックする構造にしました。この構造にすることで、ハイハットがオープンしようとする力によりロックされることになり、よりシンプルな構造になります。
  • リンクによる可動部に対して、ペダルを押える部分が上下に調節できるような構造にすることで、ハイハットの締まり具合の調節が可能になりました。
  • リンクによる可動部とペダルを押える部分の間に大きく上下に調節できる機構を入れることでハイハットのペダルの高さ調節に対応できるようにしました。
  • ハイハットとの接続をティルト可能な接続構造とし、ハイハットのティルトに も対応できるようにしました。

こうして形になったひとつの商品の中には、検討や試作を繰り返した機構が数多く詰まっています。つきることのないアイデアを具現化していく過程を通じて、名器誕生という大きな物語を私たちと一緒に描いていきませんか。